いよいよコンフェデ杯が近づいてきた。ブラジルへやって来る日本の知人や友人もいて、ボチボチ問い合わせが来るようになった。
定番の質問はこの2つ。「どんな服を持っていけばいい?」「ブラジルは危険なの?」
両方とも答えはちょっと難しい。南半球の6月は冬。雪こそ降らないが、サンパウロに住んでいたときは、本当に寒かった。自分が寒がりだというのもあるけれど。
サンパウロは標高800メートル。夜は冷え込むので、日本からは電気カーペットを送ってもらっていた。外出時はダウンジャケットを着ていた時もある。だから「サンパウロに行くなら上着は必要」と答えている。
ただ、フォルタレーザやレシフェなど赤道に近い東北部に行けば、そこは常夏だ。一年中ビーチで泳ぐことができる。リオデジャネイロも、冬でも比較的温暖だ。
来年のワールドカップでは、南のポルト・アレグレから北のナタルまで開催都市が広がる。ブラジルは真冬と真夏の気候が両方同時に存在する、大きな国なのだ。
そして2つ目の質問。
日本に比べると、世界中のどの国も危険なのは間違いない。ブラジルの殺人件数のなぞで書いたように、殺人件数は日本のおよそ50倍にのぼる。
道を歩くと、日本との違いに気づくだろう。そう。歩きながら携帯やスマホを使う人がずっと少ないのだ。もちろん、盗まれるのを恐れて見せないようにしているのだ。
商社などの日本企業は「バスに乗らないように」と駐在員に通達しているらしい。そこまでする必要があるかは疑問だが。
というわけで、質問に答えるとすれば「うん。危険だよ」となるのだろう。高価なものを身につけるのもオススメしない。だからといって、どこもかしこも危なくてビクビクする必要はない。
サンパウロのVila MadalenaやリオのLapaなどの飲み屋街では、女性が一人で歩いているのをよく見かける。自分も夜中の3時や4時まで飲み歩いて帰ったことが幾度もある。
酔いつぶれて店で介抱された恥ずかしい思い出もあるのだけど、その時も何一つ貴重品を奪われたりはしなかった。いま思えば、ラッキーだったのだろう。
リオやフォルタレーザのビーチ沿いも、暗くなってからでも女性が一人でランニングする光景が見られる。
ただ、道路一つ隔てた場所が危なかったりするから、慎重に行動する必要はある。サンパウロの目抜き通りのパウリスタ通りでは先日、デモ隊が暴徒化した。情報収集も大事だ。
結局、一般に日本よりも危険だけど、場所と時間による、というのが正解だろう。「ニューヨークは危ない?」と聞かれても、おそらく同じ答えが返ってくるのではないか。
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